決算整理仕訳~繰越商品~

簿記

算表や精算表を見ると「繰越商品」という勘定科目があります。
これっていったい何?

当期で残った仕入(売り物)は費用として処理するので
次の年度には持ち越すことができません。
(次年度に持ち越すことができるのは「資産・負債・資本(純資産)」だけ)

でも売れなかったからといって捨てるわけにはいきませんよね。

そんな時にはどうするのか

これは前期から繰り越されてきた仕入です。
期首には何の処理もしていませんので、このように考えられます。

この繰り越されてきた仕入(繰越商品)は当期に売ることができます。
そのため当期の仕入の金額に含めておかなくてはいけないのです。

決算時の処理

①(借方)仕入(当期分の仕入) ○○ (貸方)繰越商品(前期から繰り越してきた仕入) ○○
と仕訳をして、繰り越されてきた仕入(繰越商品)をなくして、当期の仕入を増やします。

そして、また残った仕入があるときには、それを次の年度へ繰り越します。
②(借方)繰越商品(次の年度へ繰り越す仕入)○○ (貸方)仕入(当期で残った仕入)
と仕訳をして、当期で残った仕入をなくして、次の年度へ繰り越す仕入(繰越商品)を増やします。

残った仕入の情報が決算の時にわかるので、
その時に①と②の仕訳をいっぺんに行います。
これがいわゆる「しーくり、くりしー」ですね。
仕入の頭文字「し」と繰越商品の頭文字「くり」を組み合わせて語呂合わせで覚えるやつです。
でも語呂合わせだけおぼえても、どの数字を使ってよいのかわからないとうまく仕訳ができません。
同じ繰越商品という用語を使うので、上の仕訳の繰越商品は「前期からの分」下の仕訳の繰越商品は「当期の残り」
と覚えておけば間違いは少ないかもしれません。

ちなみに①の仕訳の繰越商品を「期首商品棚卸高」②の仕訳の繰越商品を「期末商品棚卸高」といいます。
が漢字の羅列だとアレルギーが…という方もいらっしゃるかもしれません。
良かったら参考にしてくださいね。

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